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千代田フィルハーモニー管弦楽団 第61回定期演奏会(4/4) [音楽]

既に散りかけている土手の桜を仰ぎながら歩いて、紀尾井ホールの列に並ぶ。
大入り満員。アマチュアオーケストラで満員札止めって、あまり記憶にない。

前半がピアノ協奏曲第2番、後半が交響曲第2番というオール・ラフマニノフ・プログラム。
見るからに(聴くからに、か)難曲を2曲も続けるのは大変な技術と集中力を要すると思うのだけど、それをやり切ってしまう力ってすごいと感嘆。で、聴いている方はというと、あの濃厚なメロディーに前半で既に満腹してしまって、後半は荷が重かったりする←聴いてるだけなのに疲れてどうする。

どんなオーケストラにも持ち味とか芸風のようなものがあって、曲が難しいかどうかの尺度とは別に、その持ち味にぴったりくる作品や作曲家があると思うのだけど、千代田poの演奏で今まで印象に残ったものって、2005年の「宗教改革」とか、2006年の「田園」、2008年のブラームス4番、2011年のブラームス1番、そして2013年のドボルザーク8番。どれも「細部にこだわるよりも、大づかみに音楽に共感する感じやドライブ感」にあふれた名演だったのではないかと思う。いやもちろん、きょうも名演だと思うのだけど、ラフマニノフのメランコリックなメロディーが、そういう共感やドライブ感とどこか打ち消しあうような感じがして、演奏自体をすごいな~と思いながらも、どこか乗りきれなかったのは、こちらの体力不足。

年末には「巨人」来年春が「ザ・グレート」だそうで、特に後者は、このオーケストラにあふれる手作り感というか、本番でミラクル起こしてみせましょうみたいな感じによく合った曲のように思われ、今から楽しみ。

ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番Op.18
ラフマニノフ/交響曲第2番Op.27

(2015.4.4 紀尾井ホール)