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第189回深夜句会(2/15) [俳句]

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(選句用紙から)

植木屋の荷台で昼餉四温かな

季題「三寒四温」で春(早春)。
一日仕事をお願いした植木屋さんが、お昼になって、トラックの荷台でお昼を食べている。自宅から持ってきたお弁当をつかっているのか、コンビニのおにぎりなのか、いずれにしても、トラックの荷台でお昼ごはんがいただける季節になってきたことがわかる。
1ヶ月前なら寒くてそれどころじゃないし、夏になったら今度は熱中症で危険なわけだけど、季節のうつりかわりが、植木屋さんのお昼ごはんでわかるところがいい。

こぼしたる二ひら三ひら梅の昼

梅の咲くころには強い風が吹いていることが多いのだけど、きょうは珍しく風のないよい天気だ。そこへ梅が一ひらまた一ひらと、梅鉢からこぼれるように落ちていく。「梅の昼」がいいですね。

轍立ちそめて淡雪頻りなる

季題「淡雪」で春。淡雪といえども降るときは降るぜ、というわけで早くも道路に轍が立ち始めている。しかしその轍は、真冬の雪の轍とはおのずと異なっていて、最初から最後までぐちゃっとした轍なので、歩きにくいことおびただしい。歩行者の舌打ちが聞こえてきそうだが、それにも構わず淡雪が降りしきっている。淡雪の轍、までが季題といってもよいかもしれない。

(句帳から)

春浅き駅裏喫茶店の客
うららかやお昼休みをまう少し


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