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津村記久子『サキの忘れ物』(新潮社、2020) [本と雑誌]

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第1話「サキの忘れ物」がしみじみといい話。特に、終わり方がすばらしい。
また、最終話「隣のビル」は、登場人物が理不尽な職場に疲れ果てていることと、ちょっとファンタジー風味が入っていて、「この世にたやすい仕事はない」を連想させる。

関係ないけど、津村作品には紅茶にくわしい人物が時折登場し(『とにかく家に帰ります』とか)、どれも悪くない書かれ方をするのだけど、何か特別な意味があるのだろうか。

(8.28追記)津村さんの『やりたいことは二度寝だけ』(講談社文庫、2017)を読んでいたら、津村さん自身が紅茶好きで、日常的にたくさん紅茶を飲まれていることが判明。だから描写がすごく具体的になるのですね。

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