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第42回深夜句会(10/13) [俳句]

(選句用紙から)

浮いてきて鯉秋水を割りにけり

句意は明瞭。浮上した潜水艦の両側に海水がどっとなだれ落ちる映像…は映画の世界だが,秋水を「割る」と叙したところがこの句の眼目。それも、「鯉の背びれが」とかなんとか言わず、鯉そのものが、なのである。
また、「浮いてきて」だから、鯉が池の底から上ってくるところを作者がずっと見ていることもわかる。

本棚に猫の居場所や木の実雨

季題「木の実雨」(木の実の傍題)で秋。
木の実の落ちるころ、晩秋の雨の一日に家猫が本棚にいる、というちょっと不思議な句。雨だから家にいる、という理屈ではなくて、本棚に居場所があるところに作者の感興があるのだが、本棚の上に飛び乗っているのだろうか?本棚の、さされた本の間にいるのかな?ちょっと難しいか。

(句帳から)

霧流れ黒のタートルネックかな
落葉やら枝やら載せたままの屋根
つぎつぎに携帯の鳴る夜学かな
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