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皿回し分析(1/31) [皿回し]

新年最初の授業は第3/4週末の4日間で,「皿回し分析」。

さまざまな皿回し指標を覚えて,それで企業の皿回し書類を分析する練習をするのだが,ケーススタディで出てきた企業がとんでもない企業(実在する企業なのだが)。

大学時代にマーケティングのゼミにいた女性が,子供がいないので,聞きかじったマーケティングを実践してみようと思い立ち,大手広告代理店に勤める夫に相談して快諾を得たので(このへんで既にイライラしているあなた,あなたは正しい!),原宿に建ったばかりのビルの1階に即決で店を借りる。敷金は1200万円。昭和51年の話だ。

デパートにはないような,センスあるもの(「もの」が何かを書いてしまうとちょっとアレなので)を仕入れようというので,学生時代に大好きだったヨーロッパへ年2回の見本市に合わせて仕入れツアー。店番はS女子大を出たばかりの姪御さんで,フランス語が堪能なので年2回の仕入れツアーには必ず同行して助っ人を勤める(この時代のヨーロッパ往復運賃っていくらなんでしょう(タメイキ))。商品の置き場所がないので祖母が住む六本木のマンションの使っていない一室を使わせてもらう。

きわめつけは,「いいものは陳腐化しないので,すぐ売れなくても2,3年のうちには必ず売れていくのだった」と満足そうに書いているのだけど,仕入れから販売までの期間が極端に長い(棚卸資産回転日数が200日を超えている)ので,売れれば売れるほど運転資本が必要になり,キャッシュが保たなくなってあわてて銀行へ借りに行くが相手にされない。P/L上利益がちゃんと出ているのに,なんでお金がないの?と不満だと書いてあるのだが,あんた,キャッシュアウトからキャッシュインまで1年近くもかかるからに決まってるじゃないか!

でもこれ,老舗ビジネススクールでMBAをめざす生徒さんが使う教材なんですけど。皿回し分析よりそういうツッコミ大会になってしまわないのだろうか。実際,わが町の大学院は庶民ばかりなので,皿回し分析どころじゃないお祭り騒ぎ(笑)。



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