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番町句会(1/8) [俳句]

(選句用紙から)

梓に上せたきはこれこれ春を待つ

季題「春待つ」で冬(晩冬)。「待春」とも。
家族か研究仲間か、ともかく話し相手との間で、今度上梓したい本の内容はこういうもので…という話をしている。すぐに実現するのか、あるいは実現しそうもないのか、いずれにせよそれが日の目を見て書籍となって世に問われるのを「待っている」、その「待っている」と、春を「待つ」気分とが響きあっている。

初空の富士を起点の飛行雲

季題「初空」で新年。
初御空に一筋、飛行機雲がいま白い線を引いたように伸びていっている。その飛行機雲の白線をずっとさかのぼっていくと、それは富士山の近くのある一点から始まっていた。東京あたりからだと、富士山はかなり遠くにあるので、「富士を起点の飛行雲」にはならないのだと思うが、もっと富士山に近い、御殿場とか富士吉田あたりから眺めると、「富士山の手前からずっとこちらに伸びてくる飛行機雲」という風景は実感できるかもしれない。

(句帳から)

寒鯉につれて水面の動くかな
お飾を掲げ透析送迎車
会社抜け出し焼きりんご食べにゆく
朝までの勤務を終へて初電車

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