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『黒と白のはざま』(ロバート・ベイリー/吉野弘人訳、小学館文庫、2020) [本と雑誌]

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第2作も文句なく楽しめる…というか、展開がうっすら予想できても、法廷シーンは手に汗握るものがある。これは判事・検察官・弁護人の三者いずれの言動もきちんと書き込まれ、読者の脳内に三者がくっきりと再生されているからだと思われ、法律家が書いた小説ならではと思う。

他方で、裁判とその直後のあれこれがよくできているだけに、その後に(最後に)起こるできごとは、うーんこういう決着の付け方しかないのかしらと思わせる。もう少し言えば、前作で感じた、「やたらと人が死ぬ」という点が相変わらずであることに加えて、法律家がこれだけ何人も出てきて、それでなお、この決着の付け方なのかしら、という点。

でも、第3作が出たらぜひ訳してほしく、即買い決定であることに変わりはないのだけど。
…と書きながらウェブを漁っていたら、1月4日に第3作『ラスト・トライアル』が発売とのこと。これは買わねば。でも、「ラスト」トライアルということは、第3作で終わってしまうのか?

 

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