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第76回深夜句会(8/21) [俳句]

このところなぜか、会場の喫茶店が混みあっていて広い席に座ることができない。それほど人気の店とも思えない風情(失礼)なのだが、煙草が吸えるということで集まってくるお客さんが多いのだろうか。

(選句用紙から)

パンケーキ食ふに行列秋うらら

季題「秋麗」で一応秋。一応、とは、秋の季題として確立していると言い切れないので。
暑くもなく、寒くもない秋晴れの日に、店の前に行列ができている。何の店かといえばパンケーキの店だという。パンケーキを食べるのに行列つくるのか、と思いながらも、その行列にも店にもやわらかく秋の日があたっている風景を好ましく感じている。パンケーキという題材が、生命をつなぐのに不可欠なものでなく、また、どちらかといえば女性が好むものであることも効いている。これが「スヰトンを食ふに」とか「定食を食ふに」「ラーメンを食ふに」だったら、こうはいかないように思う。

饒舌のめづらしきかな夕涼み

季題「夕涼み」で夏。
うちわを片手に夕涼みをしている相方が、いつもは無口なのにきょうは「めずらしく」饒舌で、話もはずんでいることだ、と面白がっている。このあとに花火とか舟遊びとか、楽しいことが待っているのかもしれない。夕暮れとともに涼しくなってほっとする心の動きと、相方の時ならぬ饒舌ぶりがシンクロしているようなしていないような、そんな感じが楽しい。

(句帳から)

打水のまだらに乾く小路かな
白いビル灰色のビル朝曇
次の駅から突然に夕立に
駅ごとに乗客が減り秋涼し

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