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第54回深夜句会(10/18) [俳句]

句会に出す7句がなかなかできない(正確にいえば、7句詠むだけの時間ができない)のは、今にはじまったことではない。いつもお世話になっているカフエ「マメヒコ」でなんとか準備する。もっと時間があればと思うが、昼休みと放課後だけでは高が知れている。
雨がざぶざぶ降っているが、地下の洞穴みたいな喫茶店には季節も天気もないから不思議な感じ。

(選句用紙から)

秋雨や心に叶ふ文庫本

「心にかなうような文庫本」ってどんな文庫本なのだろう、と考えると、その前の「秋雨や」にふさわしいような心持ということになるのだろう。春愁に対して秋思というが、この句は「心に叶う文庫本」と、「秋雨のなかにいる心持」というふたつのリンクからなっている。また、そのように明示されてはいないが、文庫本とわざわざいうからには、その場所が自宅ではなく出先(旅先とか、電車の中とか)だろうと感じさせもする。

いやな雨と客のつぶやく秋の雨

店主の立場なのか隣の客の立場なのかはわからないが、お客が「いやな雨だなあ」と一人ごちているというのだ。少しか大分かはともかく、やや寒々とした秋の雨がいやだというのは、若い女性客というより高齢の男性の客を感じさせる。「いやな雨と客のつぶやく冬の雨」だとなんだか演歌になってしまうし。「春の雨」だと甘すぎていずれにしても情緒過多。

(句帳から)

根元から枯れはじめたる陸稲かな
低空ですこしほどけし渡り鳥

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