知らなかった… [本と雑誌]
エマニュエル・トッドって、『アデン、アラビア』を書いたポール・ニザンの孫だったんだね…
(かなり衝撃)
(←祖父)(←孫)
歴史人口学の初歩の初歩を学んだ人間にとって,家族構造の違いを綿密に実証して,それをもとにその社会を分析するというやり方は魅力的なのだ。こういう実証的手法をとると,それまで「ヨーロッパは…」とか「フランスは…」とかひと括りにまとめて決めつけていたものが,実は地域ごとに全然違っていたりするわけで,それはバックパッカーの感覚と一致していればいたで,一致しなければしないで,やはり面白い。その一方,その相違でどこまで社会を説明できるのか,という(謙虚な)限界もわきまえておかなければいけないだろう。
また,この手法の面白さは,社会のあらゆる要素に応用できるところにあって,例えば職業会計人なら気付かなければいけないこととして,そういう「家族構造の違い→社会の違い」という図式が,当然,それぞれの文化のなかにある労働市場のしくみ(ジョブ型労働とメンバーシップ型労働の相違とか,解雇規制のありかたとか)や企業の運営方針,会計方針などにも影響するはずだということがある。そうすると,「企業間の比較可能性」を確保するためには会計方針を統一しなくちゃ,などとやっていると,結果的に一部のタイプの家族構造にとって有利なルールで統一するなんていうことになりかねないわけで,薄っぺらい議論の前に,まずトッドを読むべきなのでは。
(かなり衝撃)
(←祖父)(←孫)
歴史人口学の初歩の初歩を学んだ人間にとって,家族構造の違いを綿密に実証して,それをもとにその社会を分析するというやり方は魅力的なのだ。こういう実証的手法をとると,それまで「ヨーロッパは…」とか「フランスは…」とかひと括りにまとめて決めつけていたものが,実は地域ごとに全然違っていたりするわけで,それはバックパッカーの感覚と一致していればいたで,一致しなければしないで,やはり面白い。その一方,その相違でどこまで社会を説明できるのか,という(謙虚な)限界もわきまえておかなければいけないだろう。
また,この手法の面白さは,社会のあらゆる要素に応用できるところにあって,例えば職業会計人なら気付かなければいけないこととして,そういう「家族構造の違い→社会の違い」という図式が,当然,それぞれの文化のなかにある労働市場のしくみ(ジョブ型労働とメンバーシップ型労働の相違とか,解雇規制のありかたとか)や企業の運営方針,会計方針などにも影響するはずだということがある。そうすると,「企業間の比較可能性」を確保するためには会計方針を統一しなくちゃ,などとやっていると,結果的に一部のタイプの家族構造にとって有利なルールで統一するなんていうことになりかねないわけで,薄っぺらい議論の前に,まずトッドを読むべきなのでは。
2012-03-08 22:35
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