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“わが祖国”全曲(新宿フィルハーモニー管弦楽団) [音楽]

かなり長い曲なので、アマチュアのオーケストラでは一部だけが演奏されることの多い“わが祖国”だが、休憩をはさんで3曲ずつ、全6曲を演奏。

アマチュアのオーケストラではどんなことも起こりうるし、まだ目撃したことはないが演奏が止まるような事故だってあるわけだが、きょうの指揮者はかなり高齢のお医者さんで、団員にも高齢の男性が多い。その合間に若い女性がちらほら混じっているという構成(女性がエキストラなのか?)。何かおこるんじゃないかなぁ…と少し意地悪な気分もまじえて見ていたが、大した事故は起こらなかった。

1曲目「ヴィシェフラド」の冒頭、ハープ(本来2台のはずが、予算の都合か1台に…)が思いのほか強くはりのある音で
    シ♭ ― ミ♭
 (この動機は、2曲目の「モルダウ」はじめ全編で繰り返しさまざまな楽器で奏でられる)
という動機を奏でると、吟遊詩人の竪琴のように聴衆の心はわしづかみで、物語のはじまりはじまり…といった風情。オーケストラにおけるハープの威力を見せつけられる。
弦のトップのお爺さんがどれだけすべろうと気にならない…いゃ、実際にはかなり冷や汗かいたり目をつぶりながら聞く羽目になったが、そうした欠点(早い話、年の順じゃなく実力順に並べよコラ!)を帳消しにするぐらい楽しめた。6曲目「ブラニーク」の最後にもう一度冒頭の動機が出てきて締めくくると、会場(5分程度の入り…)はやんやの大喝采。まあ身内だからでもあるけど、前のほうでずっと落ち着かなかったこどもが、最後の30秒ぐらい食い入るように舞台に集中していたのが不思議。

秋はアマチュア・オーケストラの季節。これから休日ごとにいろいろな公演があるのが楽しみだが、どこまで聞きに行く時間をつくれるのか、いささか心許ない。

(2006.10.29 新宿文化センター)


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