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第99回深夜句会(7/14) [俳句]

(選句用紙から)

日曜の青蔦の髭跳ねてをり

季題「青蔦」で夏。フェンスでもブロック塀でも煉瓦の館でもいいが、なにも日曜でなくたって青蔦の蔓の先はくるりとはねているのだけど、それを間近でしっかり見据える時間と心の余裕は、日曜日でなければ得られない。
こういう鑑賞をすると、じゃあどんな季題でも「日曜の○○が…」となってしまうのかと問われそうだけれど、そうではなくて、ツタの蔓の先という小さな、そして誰も顧みない(同じ小さなものでも、植木鉢に播いた種子が発芽しました、というような風景なら、少なくとも播いた人がそれを見ている)ものに対して反応できる「季題へのまなざし」がそこにあるから、この句は成り立っている。

薬罐ごと浸してをりて麦茶かな

季題「麦茶」で夏。「薬罐ごと」が微妙で、大きなバケツにヤカンが浸されているように聞こえてしまう(そんなわけない)が、ヤカンをそのまま大きな急須のようにつかって、麦茶を浸出させている。どこの風景と断ってなくても、野球場とかグランドとか、そんな場所が想像される。


(句帳から)

目に見えて近づいてくる白雨かな
懲罰のやうに真夏の夜の雨
 

やぶろぐ10周年(8/1) [雑感]

2006年8月1日に最初の記事「大試験」と「日盛会(第2回=炎天)」をアップしてからちょうど10年。この間にアップした記事の数は737本。

あらためて読み返してみると、日盛会のほうはつい昨日のことのように思い出されるのに、大試験(特に、初受験だった2006年の大試験)は遠い昔のことのように思われる不思議。