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第175回深夜句会(12/8) [俳句]

今年最後の深夜句会。このぐらいの人数が一番楽しい。

(選句用紙から)

高速道の下に棲みつき花八手

季題「八手の花」で冬。目立たないところに植えられていることの多い八手だが、その八手の花がどこかから歩いてきて高速道路の下に住み着いたような、奇妙な面白さがある。別解として、高速道路の下に人が住み着いているのだと鑑賞することもできるが、それだと、そこで切れて花八手が宙に浮いてしまうので。


冬支度菰ぐるぐる巻きの蘇鉄

菰「ぐるぐる巻き」という平俗な表現が効果をあげている。また、南国の植物であるソテツに菰を巻くことに面白さがあるのだけど、その蘇鉄のある場所が南国ではなく、冬にはそこそこ寒くなる場所だということがわかる。わたり句にしてわざとリズムを崩しているところが上手。


馴染みなき客にも渡す新暦

季題「新暦」で冬。自分はその店の常連で、すでに店主から来年の暦をもらっている。店主と話しているうちに、知らない客がやってきた。店主とその客のやりとりから、この客は初めての客と知れたが、店主はその客にも、来年もよろしくと声をかけて来年の暦を渡している。そのやりとりが見えるぐらいの小さな店(飲み屋でも本屋でもいいが、まあそこそこ滞在時間のあるお店であろう)が、自分にとってのサードプレイスになっていることがわかる。サードプレイスは大事。


(句帳から)

山茶花や薄紅に控へ目に


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