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第166回深夜句会(3/17) [俳句]

あと数日で防止措置解除の見込みだが…

(選句用紙から)

上水に野梅たどれば雨となり

 季題「梅」で春。水利のために川や湖から水を引いてくるのが上水なので、ここはもともと水の乏しい畑作地帯で、江戸時代に水を引くために上水が引かれた場所なのだろう。
 で、その上水に沿って点々と梅が植えられていて、それが咲いているという。「たどれば」が心の弾みをよく表しているというか、単なる観梅というより、晩冬の季題である「探梅」にちょっと通じるものがあるかもしれない。春となった今では、雨もそれほど困ったものではないのだろう。

卒園や一人ひとりの植木鉢

 季題「卒園(卒業)」で春。幼稚園か保育園か、そこから帰るこどもたちが、一人ずつ、何かが植わった植木鉢を持っている。去年の秋か冬に、春に向けて植えられた球根であろうか。その花が咲く頃となって、卒園の時期がやってきた。卒園式当日というより、明日か明後日の卒園式に備えて、道具や荷物やいろいろなものを持って帰る日、と感じた。

蕗の薹の香や刻んでは炒めては

 季題「蕗の薹」で春。「刻んでは」「炒めては」のたたみかけ方が周到。

(句帳から)

紅梅と門と塀とが残りたる

 

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