SSブログ

ベン・モンゴメリ『グランマ・ゲイトウッドのロングトレイル』(浜本マヤ訳、山と渓谷社、2021) [本と雑誌]

20211123.jpg

これは読まないと。
スルーハイカーがほとんどいなかった時代に、「なぜ」彼女が歩こうと思ったのか。本書はこの点を考えようとしていて、確かにこれは大きなテーマになるのだけど、今となっては確かめようがない。さまざまに込み入った事情をかかえた彼女の人生も、理由になりそうではあるが、理由と断定できるようなものではない。

それよりも、唯一確実なことは、彼女が歩くことをいかに愛していたかということで、それがスルーハイク完遂後の思わぬ展開(正直、こういう展開は予想していなかった)から読み取ることができる。だから、本書を「歩くことの理由探し」の本として読むと、物足りなさを感じるかもしれないが、歩くことの楽しさに気づいた女性の物語として読めば、ソローやエマーソンを連想したりもして、とても楽しめるのではないだろうか。


nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント