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第61回深夜句会(5/23) [俳句]

(選句用紙から)

夏めくや助手席に積む米袋

米袋を「置く」のでなく「積む」のだから、かなり大きな米袋が複数あるのだろう。そして、「助手席に」積むのだから、一人で車を運転していることもわかる。夏めいてちょっと気温の上がってきた車の外と車の中、そうした中で助手席に米袋を「積んで」、スーパーから自分のアパートなのか、あるいは実家から家族の待つ自宅なのかへ帰るという、なんでもない風景のようだが細かいところまでピントがあっている―やや説明しすぎな感じもあるけれども―句だと思う。


とびうをやフェリーの先の波の先

外洋なのであろう、フェリーの進んでいく先には波が等間隔で並んでいるのだが、さらにその先にとびうをが跳んでいるという。「先の波の先」がいいですね。

蚕豆を日々に喰ひて日々に笑ふ

季題「蚕豆(そらまめ)」で夏。
自の句と読んでもいいし、自分の周囲を詠んだと解することもできるが、「蚕豆」の微妙なはまり具合に一票。「枝豆」でもいいかというとさにあらずで、枝豆の軽みは、「日々に喰ひて」以下の重みにつり合わないのだ。大きな莢があって、さらに中の皮があって…という蚕豆の大きさと、食べるのに要する時間が、中七以下を生かしているように思える。

(句帳から)

十薬の拡がり天守閣の跡

↓句会後の浅酌でお目にかかった「ガリガリくんサワー」
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