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深夜句会新年会(1/6) [俳句]

毎年のように行ってきた「深夜句会の忘年吟行会」が実施できなかったので、新年に吟行会と宴会をやろうと二子玉川までお邪魔する。駅を降りると、なんだか見たことのない建物がにょきにょき生えていてびっくり。3年半ぶりなのでそれも道理といえば道理。かつてはこの駅を毎日通っていたことが、今では信じられない。

(選句用紙から)

鴨どちの流されごつこしては戻り

季題「鴨」で冬。鴨来るとか初鴨なら秋、残り鴨といえば春の季題だが、これは冬のさなかの鴨。
鴨の集団を人に見立ててあれこれ述べる手法は俳句ではよく見受けるところではあるけれど、風であるいは川の流れで動いていく鴨の群を「流されごつこ」に見立てたところが眼目。「あー流れてる流れちゃってる!」と、鴨たちが戯れに流されているというのだ。そしてその後「しては戻り」として、あえて字余りで元に戻るさまを強調している。面白い。

薄氷に電車の影の映りゆく

お堀端の釣り堀とか、田んぼの水が凍っているとかであろうか。そこに走る電車の影が映っているのだが「移りゆく」でなく、「映りゆく」なので、単に日影が動いていくのでなく、氷に電車の姿(色やかたち)が映っていると読める。そうすると、この句の興趣は、そこが水だったときには鏡のように電車の姿が映っていたのに、今はざらざらした薄氷の上に、それでも何となく電車の色やかたちが映っていることの面白さということになる。

(句帳から)

冬菜畑越えしところに民家園
屋上に植込みのあり寒の雨
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