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壮行句会(6/17) [俳句]

カナダに1年間単身赴任される句友の壮行句会。
朝から料理とおやつ作りにフル回転していて、肝心の俳句を詠むのを忘れていた。

(選句用紙から)

五日市街道しんと青嵐

早朝や深夜なのであろうか,あるいはふと車の途絶えた時間なのであろうか。ひっきりなしに車が往来する街道の,ふだんはずっと往来の音でかき消されている強風のひびきが,ふと静まった瞬間によみがえったように聞こえてくる。前後の「五日市街道」と「青嵐」にはさまれた「しんと」がよく効いている。

たまさかの梅雨の時間を句に集ひ

梅雨のつづく中の「たまさか」の感じが,「句に集ひ」と贈答句であることとよく響き合っている。ここで「たまさかの梅雨の時間」が「梅雨でない日々の中の,たまたま梅雨の時間」と読めてしまうのだが,それでは句意が通じないので,「梅雨の日々のなかの,たまさか得られた時間」と読むのだろう。「句に集ひ」としてもう一度「たまさかの」に戻す手腕も巧み。

(句帳から)

葉柳の下葉柳の影揺るる
階段の一段ごとに竹落葉

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