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池袋句会(1/4) [俳句]

今年最初の句会。句帳+季寄せ+電子辞書の3点セットを忘れてしまい,紙くずの裏側に走り書きをしてやっとの思いで会場にたどりつく。またそういう日に限って,くじ引きで披講が当たったりする。

(選句用紙から)

ゲレンデに子供広場や橇遊び

季題「橇」で冬。
スキー場のゲレンデの終端近く,リフト乗り場の横のゆるやかな斜面を仕切って,こどもが遊ぶための場所がしつらえられている。むかしのスキー場にはそんなものなかったような気がするが,スキーブーム絶頂期に学生だった世代が父親や母親になって,子供を連れてスキー場に来ることが増えているのか,スキー場の主役が学生やカップルから親子連れに入れ替わっているのであろうか。そんな場所で使われている橇はもちろん,赤や青のプラスチックでできた,子供が1人で乗るための小さなそりで,小さな引き綱で引っぱり上げては滑り降りてくるのだけど,途中で放り出されたりすることのほうが多かったりもする。

手橇曳き来よと駅より電話かな

「手橇」は,人が曳いて荷物を運ぶための小さな橇であろう。出稼ぎ帰りのお父さんが駅から電話で,子供に手橇を曳いてくるよう言ってよこしてきた。大きな荷物の中には,子供や妻へのおみやげも入っているのであろう…という情景を想像した。今ならとにかく車で駅まで行ってしまうだろうから,一昔前の「橇のある風景」であろう。

いま「橇」を日常生活のなかで使うことは非常に少ないので,橇の句は「いまどきの使われ方をしている,つまりスポーツや遊びの橇の句」か,「むかし日常生活の中にあった橇の句」かのいずれかになら
ざるを得ない。このことについて主宰からも話があったが,世代が下がるにつれて,後者を詠むことは難しくなっていくわけで,例えば歳時記の橇の例句など今後どうなっていくのか,心配でもあり楽しみでもある。

(句帳から)

マスクして大きな眼よく動く
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