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富山吟行会1日目(5/3) [俳句]

本当なら石の湯ロッジにこもって「酒類の判定」に専念すべきところだが,いつもお世話になっている富山のみなさまのお手伝いができるなら,ぜひ行かねば。

在来線の電車が鉄橋を渡ったりトンネルを通ったりすると,スピードがそれほどでもないので,川の水の動きや河川敷の木々の揺れている様子だとか,トンネルの前後の切り通しにどんな花が咲いているかとか,よく見えて楽しい。

富山駅からバスで立山博物館へ。江戸時代の立山信仰が,伊勢参りのしくみにも似た巨大な参詣ツーリズム産業となっていたことをはじめて知る。しかも,立山への入山が禁止されていた女子のために,閻魔堂から媼堂へ橋をかけて,その橋に白い布を敷いて布の上を渡らせる(ことで往生を保証する),というしくみはよく考えたもんだな〜と感心する。

(選句用紙から)

雪吊の解かれしあとの土の穴

雪吊を解いたら,支え綱や支柱を一緒にして撤収していくわけだが,さっきまで支柱がささっていた場所に,同じように穴があいている。それが,厳しかった今年の冬を思い出させる。また雪解け後の土の,やわらかく湿った感じもよく出ている。

だんだんに代田小さく岩峅寺

麓から徒歩とか車とか電車で上ってくると,理屈をいえば標高が上がるにつれて平地も減ってくるから,1枚あたりの田の大きさも小さくなってくる。その小さくなった突き当たり(つまり,平野の尽きるところ)に岩峅寺がそびえ立ち,神の山立山への門番となっている。

(句帳から)
トンネルをいくつもくぐり春深し
いちめんの代田の中の交差点
どの墓もみな佐伯姓遅桜
蔦若葉もとは銀行だったカフェ
春惜しむやうに時々雨きたる
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