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第124回深夜句会(9/20) [俳句]

(選句用紙から)

表彰式新たな霧に包まるる

季題「霧」で秋。「新たな霧」というからには、断続的に霧が出たり晴れたりしているのだろう。平地でもそういうことがないわけではないけど、山がちな村とか、あるいは山の中とか、そんな場所が想像される。
そこへもってきて「表彰式」というと、これはどういう状況なのか。山奥の小さな学校の運動会とか、トレールランニングの大会の表彰式とか、そんな状況だろうか。
で、競技中も霧が出たり晴れたり(で競技の模様が見え隠れしていた)だったのが、全部終わってさあ表彰式という今になっても、やっぱり霧に包まれてよく見えない、というのが面白い。

ふらふらと来て秋の蚊に食はれけり

季題「秋の蚊」。ふらふらと来たのは秋の蚊なのか、それとも食われた人なのか、そこが定かでないが、秋の蚊であれば「来て」でなく「来た」とか「来し」とするだろうから、人がふらふらと来たのだろう。「ふらふらと」は病気でもなく、体の支障でもなく、酔っ払って歩いているのだろうか(そのほうが、蚊に食われることとは整合する)。

古井戸に湛へし秋の水の面

(句帳から)

病院の前のバス停秋の暮
技術部の芋煮営業部の芋煮
露月忌や大河に面し船着場



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