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第144回深夜句会(5/14) [俳句]

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気分だけは、カフェで句会をやってる風に…

(選句用紙から)

柿若葉けふも真新しき色に

季題「柿若葉」で夏。「若葉」も季題だが、特に柿の若葉は、ひとめでそれとわかるほど鮮やかな黄緑色をしていて、かつ、その色が何日も続く。きょうのような雨の日でさえ、そこだけ明るくなっているほどだ。通勤途上の公園あるいは生産緑地であろうか、思わず口をついて出た「けふも」という言葉が、柿若葉の柿若葉らしさを言い得ている。

レコードの音色のやうに霾れる

季題「霾」で春。黄砂の色や形について誰もがさまざまに詠むのだけど、これは意表をついた表現。アナログレコードをプレーヤーにかけたことのある人ならば、レコードにはジリとかパチといったノイズがつきまとうことをご存じだと思うが、避けがたいそのノイズの感じが、目に見えない黄砂のちりちりザラザラした違和感に通じるというのである。もちろん感覚なのだけど、そうだよね、という一句。

春雨の厚さの見ゆる街路灯

灯火が横からあたると、雨粒の大きさや密度がわかる。ここでは春雨に街路灯があたっているのだけど、大きさも密度も、それほど「厚い」わけではなかろう。さほどでもない厚さを、あえて「見ゆる」と表現したものと観賞した。

後れ毛の白髪きらめく薄暑かな

季題「薄暑」で夏。軽く汗ばむような暑さにあって、女性の後れ毛に光があたって白く輝いている。「銀髪」などという言葉もあるが、この句では、白髪も、そのあるじも、「きらめく」という少々通俗的な表現で肯定的に捉えられている。

(句帳から)

カメラから見えない位置にアイスティー


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