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第143回深夜句会(4/23) [俳句]

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頼みの綱の「マメヒコ」が営業時間短縮。
やむを得ずメールで投句を募ったところ、案に相違して多数の投句。

(選句用紙から)

風車ちょつと戻つてから止まる

季題「風車」で春。こどもが手にしている風車か、それとも、自転車のかごにくくりつけられているのか。その風車が減速して、ついには止まるのだけど、ただ減速してぴたっと止まるのでなく、最後の瞬間わずかに逆に動いて止まる。 どうしてそうなるのかは判らないし、いつもそうなるわけではないが、確かにそ ういうことがある。「それがどうしたの」と言う人がいそうだけど、この風車が 精密機械のように作られていたら多分こうはならないはずで、風車の素材のぺ らぺらした感触や、簡単に作られた感じを言い得ている。

おのおのの色に夕日のチューリップ

季題「チューリップ」で春。一句の眼目は「おのおのの色」にあって、具体的に何の色とは言わずに、どんな色かを考えさせる。広大な畑に同じ色がたくさん 咲いているというより、庭先などにいろいろな色のチューリップが少しずつ咲 いていると読んだ。さらに、「おのおのの色」はおおむね暖色系(⻩色、オレン ジ、ピンク、赤...)であって、それが夕日の色とよく響きあっている。これらの ことを、いちいち色の名前を挙げて言うのでなく、「おのおのの色」とだけ言っ て読者に委ねるところが巧み。

(句帳から)

通抜禁止と書かれ花の雨
バス二台続けて来たる花の昼
点線のやうにガラスに春の雨

 


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