SSブログ

田口久美子『増補 書店不屈宣言 わたしたちはへこたれない』(ちくま文庫、2017) [本と雑誌]

20200325.jpg

巣ごもり需要とか言い出すまでもなく、本は生活必需品と信じているので、地元の本屋が時間を短縮しつつも営業してくださっていることに深く感謝している。

本書を読み進めて「おっ」と思ったのは、某S氏のこの発言。
(以下引用)

「書店は私の恩人です。書店のためならなんでもやります。」

(以上引用終わり。73頁)

自分は「中の人」商法とか「元中の人」商法とかを信用しないのだけど、しかしこの発言は、S氏の一連の著作に通底するものとも整合するし、共感できる。
ブログは、たとえ自分のブログであっても、自分語りをする場ではないと思っているが、この件に関しては、「書店」のところを「書店と図書館と教育テレビ」と言い換えれば、そのまま自分にもあてはまるなあと愚考。もっとも、私にできることは、書店で本を買うこと以外には何もないのだけど。

もう一つ、著者が感じているAmazonの脅威は、皿回し又は租税法の観点からはもっと深い問題なのであって、そもそも法人税を払わない(しかも、同様のスキームを本邦の各社がつくることは事実上できない)のだから、市場での公正な競争が成り立たないわけで、大問題だと思うのだけど、日頃は市場原理主義をふりかざしている諸氏がどうして誰も問題にしないのか、もっときつくいえば、日本政府が相手にされていない状態なのにどうして不買運動が起こらないのか、不思議で仕方がない。

ということで、蟷螂の斧ですらないささやかな抵抗ではあるが、きょうもamazonで下調べをしてから、リアル書店で注文を出すのであった。

  
nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント