SSブログ

第141回深夜句会(2/13) [俳句]

(選句用紙から)

スーパーの前のバス停日脚伸ぶ

地方の、ロードサイド店とかショッピングモールの中にあるスーパーだと、お客の大半は自分の車を運転して来るので、仮に路線バスのバス停があったとしても、目立たない存在と思われるのだけど、都会のスーパーには、そもそも駐車場がなかったり限られたりするので、スーパーの前のバス停には、レジ袋や手提げをかかえたお客さんがバスを待っている風景が普通にみられる。路線も、2つも3つもあったりで。その、バスを待っている人たちの風景が、この時間になってもまだ日が沈まないので見えている。何も書いてないけど、都会らしい風景。


サックスの男禿頭風光る

季題「風光る」で春。公園か河原か、いずれにせよ屋外でサックスを吹いているのだろう。サックスの甘い音が、春の風に乗ってこちらへ流れてくる。ふと奏者を見やると、つるっと禿げている…が、それさえも楽しく感じられる。下五の季題が何でもいいじゃないか、というなかれ。これが「秋の風」だったら、さしたる興趣は感じられないうえ、「禿頭」と「秋」がどことなく俗っぽい感じを醸してしまう。「冬の風」だったら、なにしろ寒いわけだから、何かの修行ですか、みたいなことになって、やっぱり詩情には遠い。なんでもいいようでいて、やはり「風光る」なんだと思う。


(句帳から)

餅花の揺れて吹出口の下
nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント