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第115回深夜句会(12/21) [俳句]

年内あと10日というところで、ことし最後の深夜句会、気がつけばもう115回目。

(選句用紙から)

電飾の青の巻きつく冬木かな

季題「冬木」。ここでは葉が落ちた裸の木に、青色のLEDが多数巻きつけられた風景であろう。電球色とか白色でなく、寒さを強調する青い色の電飾を施し、寒々とした風情で立っているのだけど、生命感覚と縁遠い青の電飾が、あたかも蔦のように自律的に「巻きつく」という表現がこの句の生命。

鳥のこゑ点々とあり日向ぼこ

季題「日向ぼこり」で冬。鳥の姿が点々とあるのなら凡庸な一句だろうが、鳥の声が点々とある、というのだ。そうすると、目をつぶっていたとしても遠近上下左右のあちこちから声が聞こえる、ということから、ある程度広い庭とか公園のような場所であって、小さな庭に面したガラス戸の中とかではないことがわかる。そうした鳥の声に耳を傾けるぐらいの精神的余裕のある日向ぼこりである、ということも楽しめる句(切羽つまった日向ぼっこってあるのか、というツッコミは禁止する)。


(句帳から)

一区画を四つに割つて枯芙蓉
咳の子に小さな声で話しかけ

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