第80回深夜句会(12/11) [俳句]
「マメヒコ」で腹ごしらえをしながら7句。いつものサンドイッチにかえて、きょうは円パンとバターでおなかいっぱい。
(選句用紙から)
日記など書かぬ男が日記買ふ
季題「日記買ふ」で冬(12月)。作者自解によれば「自の句」とのことだが、自分の父親とか兄弟の様子を、おかしさと親しみを伴って描いているようにも見える。
湯豆腐や兄が女になり帰郷
季題「湯豆腐」で冬。この句の面白さは、中七下五の奇抜な風景が、湯豆腐という季題とちゃんとつりあっていて、湯豆腐という料理の所在なさをよく表しているところ。石原八束の「湯豆腐やいとぐち何もなかりけり」という句を連想するのだけど、わいわい言いながらつつく鴨鍋とかねぎま鍋だったらこういう俳句にはならない。弟と父と母はこの現実に何をどう話せばいいのかわからぬまま、もうカラになりかけた湯豆腐の鍋をはさんで座っているのだ。
(句帳から)
沈船の位置が海図に冬の凪
堰き止めてゐたかのやうに木の葉雨
2014-12-18 23:19
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