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第79回深夜句会(11/20) [俳句]

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珍しく締切まで余裕があったので、いつもお世話になっているカフエ「マメヒコ」に寄ってサンドイッチをおいしくいただく。店内はすでにクリスマス仕様。

(清記用紙から)

降り積みし落葉の窪む窪地かな

季題「落葉」で冬。
奥多摩や奥武蔵を歩き慣れた方なら同意してくださると思うのだけど、あのへんを歩いていて一番気分がいいのは、春でも秋でもなく、全部葉が落ちてしまってから雪が降り出すまでの初冬だと思う。森がすっかり明るくなり、地面は落葉でふかふか。ときどき踏み跡がわからなくなってしまうのが難点だけど、遠くまでよく見えるし、長時間歩いてもあまり汗でべたべたにならないのもありがたい。
そこまでの山の風景ではないかもしれないが、その落葉が、窪地にたまっている。地形をうつして、落葉がボウルのように窪んでいる、その窪みではないが、冬の低山の、ちょっと風もよけられるような窪地であることよ。

ほやほやの赤子生まるる冬の雨

冬の雨が冷たく降りしきる日に、赤ん坊が生まれてきた。「ほやほやの」という思いきった措辞が功を奏して、赤ちゃんが冬の雨と冷気のなかで、湯気を立てているように感じられる。ここに生きものがいる、という感じの、さらにその中心的な部分を切り取って見せてくれた一句。

(句帳から)

生垣の向かうを嚔遠ざかる
川流れつづける鴨の脚の下
枯草と土手と踏切小屋残る

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