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トーベ・ヤンソンの世界旅行(1993年フィンランド/カネルヴァ・セーデルストロム監督) [映画]

jansson.JPGことしの北欧映画祭「北欧映画の1週間」では、トーベ・ヤンソン生誕100周年を記念して、ドキュメンタリー2本と劇場版アニメ1本が上演されているが、このドキュメンタリーは、1971年にフジテレビがトーベ・ヤンソンを招待した際に、同行したパートナーが8ミリカメラで撮影した映像に、1990年ごろ、当時を振り返って音声でコメントを入れた作品。映像から音声まで20年の時差、それを映画館で見るまでさらに20年の時差があるのが微妙に面白い。タイトルが「トーベ・ヤンソンの世界旅行」となっているのは、日本各地を周遊したあと、アメリカ、メキシコを回ってニューヨークから船でヨーロッパへ帰っているため。

上映後のトークショーに「ハル、孤独の島」のリーッカ・タンネル監督が出演して語ったところでは、最初にこの8ミリフィルムを二人に見せたら、ゲラゲラ笑うばかりで全然コメントが出てこず、「映像を見ながら当時を振り返る」ことにならなかったので、仕方なく著書「コニカとの旅」から抜粋した記述を柱にして、ようやく二人に話をしてもらったとのこと。また、音声とともに音楽や効果音を入れたが、その効果担当はその後フィンランド映画界有数の音響デザイナーになったこと、入れてはみたものの、日本の観衆が聴いて奇異に思わないかずっと心配していたことなども紹介された。

動くトーベ・ヤンソンを見るのも初めてだが、何気ない立ち位置のとりかたとか動作とか視線とかに、一人でものを作り上げていく人らしい孤独感が感じられた。
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