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Coast to Coast Walk (第1日:St.Bees→Ennerdale Bridge(→Rowrah)) [ウォーキング]

 セントビーズの宿はEllerbeck Manorという農場で,とても快適。そこらじゅうを鶏やあひるが歩き回っている。
 朝食のトーストにはちみつやジャムを塗って炭水化物を山ほどつめこんだあと,CtoCの出発地点まで車で送っていただく。農場から駅前を経由して海岸まで2.5マイル。きのうは駅から歩いて40分ほどかかったが,きょうはあっという間に着く。さすがに車は速い(当たり前)。

 出発点で靴先を海の水に浸し,小石を拾う(←お約束)。歩き出すとすぐ階段。途中で写真を撮るために立ち止まる。その横を若いカップルと黒いレトリーバーが追い抜いていく。このカップルwithレトリーバーとは,結局最終日まで抜きつ抜かれつしながら歩くことになる。

 かなり高い海蝕崖を登り,へりに近いところを歩く。転落する危険があまりないことは理屈ではわかるが,ちょっと怖い。随所にぬかるみもあるが,越えられないほどではない。でも泥よけとしてスパッツをつけておいてよかった。ヤナギランが咲いている。志賀高原みたい。
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 崖の上を4マイルほど歩いてから海岸を離れて内陸へ入り,ルート上最初の村がSandwith。曲がり角にあるベンチでクッキーをかじり,最初の休憩。パブもあるが,まだ立ち寄る気分ではない。農家の石積みの納屋に蔦が這っているのだが,その蔦が早くも紅葉している。
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 その先Cumbrian coast lineの線路をくぐって湿地帯を越えたところでいきなり道に迷う。その後何度も道に迷うが,最初のロストボール。前のパーティーは東へ進むべきところ北へ進んでいくように見える。それ違うんじゃないの?と思うが,うまくコンパスが使えない。迷っているうちに姿が見えなくなってしまう。しばらく考えたがよくわからないので後を追っていくと,やはり彼らのルートでよいのだった。あとで検討してみると,湿地帯で深い泥を避けているうちに,東へ進んでいるつもりでいつのまにか南へ進んでしまっていたらしい。

 Moor Rowの村は日曜日のせいか静まり返っている。村のまん中の駐車場のようなところで,さっきのカップル+レトリーバーがごはんを食べているので挨拶して通り過ぎる。Cleatorの村はずれの橋に腰掛けて,宿で作ってもらったサンドイッチを食べる。その先の農場の横にある細い通路は,人や車やトラクターや家畜が通り過ぎてぐちゃぐちゃになって,かつ油とか化学薬品とか家畜の糞のようなものがたまってすごい色のぬかるみになっている。状態のよさそうなところを選んで通り過ぎようとしたが,ぬちゃっという音とともに,しっかり足首までぬかるみにはまり込む。うげっ。最初の試練。

 農場の東の林道はやがて登山道になり,西側からDentの尾根の中心線に沿って登る。たしかにDent(盾)の名どおりの形をした山で,頂上からはさっき歩いてきた岬やそのむこうのアイリッシュ海がよく見える。降り出した雨はさほどの雨ではないが,風が強い。遠くにはセラフィールド原子力発電所の建物も。ここでさっきのカップルに追いつき,写真をとってもらう。

 西側がほどよい登りだったのに対して東側はかなり急な下り坂で,家族連れが段ボールを尻に敷いて遊んでいるのに遭遇。草があまり生い茂っていないのでどこへでも行けてしまうイギリスと日本の国柄の違いを痛感。でも段ボールごとアザミやハリエニシダの薮に突っ込まないのだろうか。下りきって隣のフィールドへのフェンスを超えるのに,ものすごく高い脚立のようなstileがある。

 谷底のNannycatch まで下りると一転して無風。ガイドブックの類にはとてもきれいな渓谷と書かれているが,風がないと暑いし,なんだか薄気味悪い谷間。再度カップルに追いつかれ,あっという間に抜かれる。

 舗装道に出て間もなくEnnerdale Bridgeで本日の行程14マイル終了。しかしこの村の宿がいっぱいなので,さらにRowrahまで2.5マイル歩かなければならない。上り坂をとぼとぼ歩いていると向こうから来た車が止まる。どうしたのかと思っていると,高齢の男性が「君はCoast to Coast Walkの途中なの?」と尋ねる。どうやら,この道はCtoCのルートから外れてるよ,と教えてくれているらしい。「いや,あの,今日の宿がRowrahなんで。」と説明して「ああ,それならKirklandで左へ曲りなさい。」と納得してもらう。

 Ennerdale Bridgeの宿がいっぱいというだけの理由で何のゆかりもなく投宿したRowrahのホテルだが,トレッカーには大変親切で,四つ辻に建っている宿のおやじさんは,遠くから歩いてくる自分を見つけるとわざわざ1階のパブの前まで出てきて「君がきょう泊る日本人か? Ennerdale Bridgeから電話してくれれば,迎えに行ったのに!」と声をかけて握手してくれる。晩ごはんも宿の1階のパブでしっかりいただき,なかなか充実した1日。
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( 区間距離14+2.5miles,所要時間6時間10分+1時間)
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