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Coast to Coast Walk (準備編③) [ウォーキング]

4.道具の準備

 準備のうち最も大事なものは地図とコンパス,ガイドブックだが,これについては準備編①②のとおりなので省略。
(余談だが,イギリスのこのあたりの磁気偏角は現在2度弱しかない。従って,コピーをとるだけで済む(磁北線を地図に書き込む作業が不要)なのがありがたい)

 それ以外はもともと山歩きに使っていた道具だが,今後歩かれる方のご参考になればと思い一応書いておく。季節や宿泊(B&Bやホテルに泊まるのか,キャンプサイトにテントを張るのか)が違えば道具も全然違ってくるので,あくまでも一例ということで。

 選ぶにあたって意識したことは雨と泥。イギリスの夏は毎日のように雨が降り,かつCtoCのコース上の至る所に「boggy」という表現が出てくる。boggyっていうのは,後でいやというほど難渋するが,まぁ泥沼というか湿原というか,志賀高原の田の原湿原みたいな場所の形容なのだが,そんなところを延々と歩かなければいけないので,雨と泥対策を最優先にする。

 タイミング悪く,10年以上はき慣れたスカルパ社のトレッキングシューズが寿命を迎えてしまったので,仕方なく,メレル社のカメレオン4という防水のミドルカットシューズを購入。
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 前の靴からインソールを移し替えて足慣らしをするが,なにしろ本試験前なので,実地に山で試すこともできず,不安な状態で本番に突入する羽目になった。でもあの泥道を目の当たりにすると,ローカットという選択はあり得なかったと思う。

 トレッキングパンツは,ストレッチ素材の丈夫なものと軽量のもの(これも10年選手)を1本ずつ。後者は予備のつもりだったが,結果的に,前者はコース上で,片方は宿で毎日着ることになった。泥んこ道を1日歩いた後のパンツは泥と汗でぐちゃぐちゃになっているので,毎日洗濯・毎日干し物になる。その間は軽量のほうをはいているということ。

 速乾性のTシャツ2枚。最初は半袖のつもりだったが,今年のイギリスは低温で雨が多いというニュースを聞いて,急きょ長袖に入れ替える。結果的にはこれが大正解。気温の問題よりも,1日中外を歩くので,日焼け防止には長袖のシャツでないとどうにもならない。1日だけなんとなく半袖シャツで歩いたら,顔から腕から真赤になってしまって往生した(後述)。

 トレッキング用の厚手のソックス2足。山の衣類のなかで最も乾きが遅いのはソックスなのだけど,何足も持っていくのは重いので,なんとか2足でがんばるつもりでいた。やはり気温が低いせいもあって思うように乾いてくれないので,万一のため途中のグラスミアで1足買い足したが,結局,乾燥室のある宿とかタオルバーの電熱とかテレビの熱(音声を消して朝までつけっぱなしにして,上の縁にソックスを引っかけておくと熱で乾く)とかで乾かしてなんとか2足で間に合い,3足目は新品のまま日本に戻ってきた。

 ふだんトレッキングポールは使わないのだけど,なにしろ長丁場だし,道具で疲労が軽減するなら使ってみようということで,ブラックダイアモンド社のウルトラディスタンスを購入。やたらと軽い。強度が通常の半分しかないと取説に書いてあるのだけど,使ってみたら全然問題ない。トレッキングポールを使うなら手袋も必要なので,指先が出るタイプの簡単な手袋を購入。

 ゲイター(スパッツ)は,実際に使っている人は3分の1もいなかったが,泥よけとして絶対必要な装備だと思う。スパッツがずれていくのを防ぐためには,できればロングスパッツで,靴底を回して固定できるタイプがいいのではないか。

 レインウエア上下。これまた10年使っているモンベル社のストームクルーザー。
 これに加えて,イギリスの夏によく降るにわか雨(シャワー)対策として,バックパックを背負ったままかぶれるポンチョを購入。
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 トレールラン用のタイツ。普段は六甲全山縦走大会の時しか使わないが,使うか使わないか迷いつつ持参。しかし何日か使ってみると,使った日と使わない日では疲労度合がはっきり違うぐらい有効だった。汗で汚れるので毎日洗うのだけど,編み目がつまっているせいかなかなか乾かないのが難点。

・防水仕様の洗える帽子
途中で紛失してえらい目にあう。

・ヘッドランプ
この時期は21時ごろまで明るいので,ヘッドランプを使うことはまずないと思いつつも,念のため持参。

・行動食
 六甲全山縦走大会で圧縮カステラボールとレモンを愛用していることは以前に書いたのだけど,海外に12日分のカステラを抱えていくのは現実的でないので,どうしようかな~と思っていたところ,友人から「とらや」のようかん(ミニサイズ)をご推奨いただく。実際に歩きながら食べてみると,水気があるので食べやすくおいしいし,カロリーもあり,包装もコンパクトと3拍子揃っていてすばらしい。さらにフィナンシェやフルーツバーのような焼菓子もいただいて,これも大ヒット。SOYJOY出る幕なし。結局,現地でチョコバーとかビスケットを一度も買わずに済んでしまった。
 あとは,近くにパブのない(村から離れたところにある)B&Bに宿泊する際の晩ごはん用にアルファ米の長期保存食を何食分か。

5.宿の手配

 閑散期であれば,その日に行けるところまで行ってから宿を探すという方法がベストだと思う。すごい悪天候なら1日滞留することもできるし。しかし8月はCtoCのピークシーズンなので,主な村の宿屋は早くからいっぱいになる。そこで今回は,あえて全部の宿をあらかじめ手配をする。これはつまり,どうしたってその日のうちにその村までたどり着かなければならないということになるのだけど,まあ仕方がない。
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 ガイドブックや小冊子 "Coast to Coast the original Bed & Breakfast Accommodation Guide"なども参考にしながら,だいたい希望通り取れたのだけど,間の悪いことに,Ennerdale BridgeとBlakey Ridgeの2ヶ所は,それぞれ村から2.5マイルと6マイルも離れた宿しか空いていない。仕方なくそこに予約を入れるが,これでさらに歩く距離が長くなってしまった。特にBlakey Ridgeの宿は,その日ルート上を21マイル歩いた後に宿まで6マイルってそれはさすがに大変すぎるな〜と思いながらそのB&Bのウエブページを見ると,「Blakey Ridgeのパブ《ライオン・イン》から電話をくれれば,車で迎えに行くよ〜」と書かれていたので,ほっとする。

 そんなこんなで,大体の準備を済ませて本試験の準備に忙殺される。で,あっという間に本試験。火曜日にボロキレのように疲れ果てて4日後,土曜日のBAでロンドンに出発。機中でもひたすら爆睡。本当に歩けるのか?
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