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2011六甲全山縦走大会(11/23) [ウォーキング]

何の準備もなく参加した去年は,後半足が止まってしまって大変な思いをした。
これに懲りて今年は,ビルのエレベーターをなるべく使わず階段で上るとか,自宅の周りを1周10〜15キロぐらいで歩くとか,いろいろやってはみたが,まあ気休め。
また,歩行中の糖分欠乏(シャリバテ)の怖さを思い知ったので,事前にカステラボールを用意する。スライスされたカステラ(福砂屋がおすすめ)を買ってきて,一つずつラップにくるんでピンポン玉ぐらいに圧縮する。1切れ179カロリーだそうなので,10個で1790カロリー也。あとはレモン2個をそれぞれ4つに切り,同様にラップに包む。水は現地調達できることがわかったので省略。

週間予報を見ていると,23日だけが曇時々雨になっている。前日になって天気図を見ると,ちょうど大会の最中に気圧の谷が本州中部を横切ることになっている。これは困った。最初から大雨だったら出走しないことは決めてあるのだが,途中から雨だと,リタイアするのも完走するのも大変なのだ。荷物にレインウエアを入れるが,バックパックがとても小さい(7リットルしかない)ので,レインウエアを入れると他に何も入らない。やれやれ。

天気図.jpg

前夜の睡眠時間を確保しようと,仕事を終えてからお江戸→伊丹まで飛行機。山歩きというほど大層な山でもないのにそこまでする必要があるのかとも思うが,普段から寝不足なのだから安全のためには仕方がない。といいつつ結局22時すぎまでバタバタしてしまう。

〔須磨浦公園→菊水山チェックポイント(19.5km地点)〕
レインウエアでスタート地点の行列に並んだが,空には星が出ている。しまった。去年より列が長く,後ろのほうになってしまう。去年ほど寒くない。

須磨浦公園.jpg

5時のスタートとともに,ゆっくり列が前へ進む。チェックを済ませてスタートラインを越えたのは去年と同じ5時15分ぐらい。

長い列になって山を登っていくと,こんな時間でも,毎日上っているとおぼしき地元のお年寄りが下りてくる。まだ真っ暗なのだが。
山頂でゆっくりすることもなく,上っては下りて住宅街の中を歩くことの繰り返し。列(渋滞)のせいでスピードは出ないが,かえって登りがゆっくりになって助かっている部分も。高取山頂からちょっと下りたところにある茶屋のお姉さん(といっても高校生くらい)はことし二人に増え,「元気が出るバナナが1本50円!」という恒例のセリフを唱和している。いいなあ。そのもっと先には崩れかけたような茶屋があって,朝からビールを飲んでいる老人の姿も。

夜が明けて薄日がさす住宅地を歩いていると,地元のおばあさんが手を振ってくれたり話をしたりできるのが楽しい。自分の家の前を2000人からの人が通過していくのはさぞ迷惑であろうと思うが,こうして楽しんでくれている人もいることにほっとする。去年より少し遅れぎみに丸山町のコンビニに到着。ここから菊水山と摩耶山の急登に備えて,レインウエアを外してTシャツ1枚になる。幸い,まだ雨は降っていない。

鵯越.jpg

鵯越から菊水山の登り,砂防ダムの横で川を渡ってからの登りのきつさは,2年目になっても変わらない。道標によれば1キロぐらいだというのだが,ほぼ全部が階段なので,倍ぐらいに感じる。右側の眼下にはゴルフコースがあって,ゴルファーがなにやらわめいている。。
菊水山頂のチェックポイントには去年より10分遅れぐらいで到達。渋滞のことを考えればまあ上出来。

菊水山頂n.jpg

〔菊水山→市が原(24.5km地点)〕
さて再び下り。まっすぐ市が原まで下りたいところだが,つり橋で有馬街道をまたいでから鍋蓋山に登り返さなければならない。これがきつい。鍋蓋山頂をすぎると一方的に下り,左側に僧堂のような建物がいくつか見えてきて大龍寺。紅葉の季節なので,バスでやってきた観光客と,出場者のサポート隊がいっぱい。いいなあ。
さらに舗装道を下り,市が原の谷底で川を渡る。麓なのでまだ一面の紅葉には早いが,黄櫨や漆の木は真赤に紅葉している。思わず携帯で一枚。やや遅れぎみなので先を急ぐ。

市が原.jpg

〔市が原→摩耶山掬星台チェックポイント(28.7km地点)〕
最大の難関である摩耶山への登りにかかる。息が苦しいのは当然のこととして,足がもたない。去年は途中2回ほど立ち止まったが,今年は100メートル行っては立ち止まり,の連続。そろそろ山頂かな…と思いつつ小ピークに達すると,それは山頂でもなんでもなく,はるか遠くに摩耶山頂の中継アンテナが見えて,それがまた本当に遠く高いところなのでがっくり。行けども行けどもという感じ。こんなに遠かったかな…と自分の記憶の不確かさに舌打ちする。

結局,去年よりやや遅い13時10分ごろに摩耶山頂にたどり着く。雨が降り始めたが,いちばん汗をかく登り区間でレインウエアを使わなくて済んだのは助かった。道中最大の楽しみであるホットレモンの配給をもらいに行く。地元の山岳会のみなさんが作ってくださるのだが,寒い中なのですばらしくおいしい。2杯立て続けにいただき,ペットボトルにも満たしてもらう。幸せな気分。屋根の下でレインウエアを着る。

摩耶山頂.jpg

〔摩耶山掬星台→記念碑台(33.8km地点)〕
去年ほど天気がよくないので,山上の観光客はまばらで,大会参加者ばかりが目立つ。あずま屋にコンロを置いて,料理したばかりのものをチームのメンバーに配給している団体もある。おいしそう。
出発してすぐに,急な下りと階段登りをやらなければならない。特に階段が辛い。車道に出る手前で,いつも気力が切れて遅れてしまう。それでも去年よりはましな状態で車道に出る。車道の距離はけっこう長いので,山登りに時間がかかってもいいから,車道部分で時間短縮が図れるように足を大事にしようという戦術をとったのがまずは成功。

去年は大阪湾や生駒山まで見えていた稜線上の道路を東へ進むが,今年は霧雨,それも麓から吹き上げてくるような霧雨で視界どころではない。去年と同様,道端の商店であんまんを買って丸かじり。今日はずっと炭水化物を食べ続けている。またそれがいくらでも腹に入るところがおかしい。
六甲山郵便局の甘酒の配給に惹かれるものがあるが,ことしも自制して先へ。六甲山ホテルとか,なかなかいい雰囲気の山岳リゾートな感じで,ここでリタイアしてゆっくり風呂に漬りたいな〜などと思う。汗だくなのに雨と霧に吹かれていると,暑いんだか寒いんだかよくわからないいやな感じ。

記念碑台.jpg

〔記念碑台→一軒茶屋(39.0km地点)〕
遅れをとりもどすべく,かなり快速で六甲山小学校の校門を通過。標高794m,冬は寒いだろうなあ。
カレーの店,ゴルフコースの金網の中をどんどん進むが,霧で視界が悪く,あまり楽しめない。みよし観音から車道を上り,ふたたび階段。もう階段見るのもいやだが,下るよりは上るほうがまだ楽。
雨と霧で家族連れもカップルもまばらな六甲ガーデンテラスをかすめ,さらに歩き続ける。一軒茶屋までに遅れを取り戻したいところだが,やはりそううまくいかない。この道がけっこう長いことに気付く。ときどき霧の向こうからヘッドライトをつけて車が突っ込んでくる(って,車道を歩いているこちらが悪いのだが)。

去年より20分遅れぐらいかな?一軒茶屋でうどんをかきこむ。帽子にヘッドランプを装着し,厚手のソックスに履き替えてこれからの長い下りに備える。さらに靴の紐を締め直そうとしてアクシデント発生。左の靴ひもが切れてしまった。買ってまだ1年しか経っていないが,岩角とかにあたって弱くなっていたのだろう。残りの部分でなんとか締めようとするが,下から3分の2ぐらいまでしか締まらない。これからというときにまずい事態になった。衣類も荷物も,既に汗と雨であらかた濡れてしまっている。

一軒茶屋.jpg

〔一軒茶屋→東六甲分岐点(40.0km地点)〕
相変わらず霧雨。チェックポイントでもらった最終チェック用の整理番号は1000番と1100番のあいだで,去年とほぼ同じ。通過時刻は16時40分。10分遅れぐらいか…最後塩尾寺からの3キロでタイムをつめるしかない。

東六甲分岐点.jpg

〔東六甲分岐点→大谷乗越(46.0km地点)〕
山上道路から山道への入口には去年と同様「宝塚まであと13キロ」という手書きの看板が出ている。
日没までに少しでも歩いておきたいが,ここまで来ても渋滞があり,やはり船坂峠と分岐点の中間で暗くなる。自分の吐く息が眼鏡を曇らせるのが始末に悪い。

大平山の舗装道路に出たところに,「ゴールまであと8キロ」の看板。それは少なすぎるのでは…あと10キロはあるはず。右側の山道に入って大谷乗越までまた下りが続く。鎖やロープが濡れているので,それでなくても滑りやすい下り坂は気が抜けない。

大谷乗越1.jpg大谷乗越2.JPG

〔大谷乗越→塩尾寺(50.0km地点)〕
去年よりも落葉が少ないので,踏み跡は明瞭。それでも,真っ暗な中をヘッドランプだけを頼りに歩いていると,ときどき「?」と感じる場所がある。ボランティアの皆さんがルートのところどころにランタンを吊るして立ってくださっているので,それが見えるとほっとする。塩尾寺まで2キロの地点と1キロの地点にボランティアの方がおられる。最後の下りがつらいことは去年の経験でわかっていたのだが,やはり最後の1キロがつらい。両手も地面につくようにしてゆっくり下りる。去年と同様,唐突に塩尾寺の山門が現れる。19時10分で,去年より15分遅れ。

〔塩尾寺→宝塚(53.0km地点=ゴール)〕
塩尾寺では立ち止まらず,そのままゴールをめざす。去年はこの最後の3キロでまったく足が止まってしまったが,ことしは痛いながらも普通に歩ける。森を抜けると眼下に宝塚の夜景。雨と霧はあがっていて,青白い光がきれいに並んでいる。なんとかタイムを縮めたいが,下り坂が爪先や太ももにこたえることに変わりはない。ここまできてもまだ余力があるのか,走って追い抜いていく人がいるのには驚く。気持だけ早足でゴールをめざす。最後の300メートルぐらい,小川に沿ったゆるやかな下り坂が途方もなく長く感じる。ローソンの角を曲がると最後の階段。去年もこの手すりにつかまって上ったなあと思いながら登り切り,ゴール地点に到達。書類を提出すると,ボランティアの女性が「東京からですか!今から帰れますか?」と心配してくださる。ふとわれに返り,時計を見ると19時34分。去年より約10分短縮した!

宝塚1.jpg宝塚2.jpg

そのままへたりこんでしばらくぼう然とする。ゴールのすぐ横で打ち上げの宴会をやっているグループがいるが,寒くないのだろうか。
大阪の宿でふと,携帯の万歩計画面を見てみると…

携帯万歩計.JPG

あれ?いやに距離が短いな…1歩あたり70センチで設定しているのだが,これが短すぎるのだろうか(80センチに設定すると,56.5キロになる)。それとも,万歩計のカウントに問題があるのだろうか。それに,消費カロリーが1680kcalしかないなら,カステラボールのカロリーのほうが多いんですけど…

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ろく

いずれ小諸の日盛り会に歩いて参加してやろうという野望を抱き、最近、歩く練習を始めました。…50kmかあ。すごいなあ。先日、秋宮まで歩こうとして(三里)、上諏訪駅前で断念して(二里)、かりんちゃんバスに乗って帰ってきました。ブログの文字は「大きく」を2回クリックしないと読むことができない老眼のろくなのでした、はい。
by ろく (2011-12-01 19:18) 

やぶ

ろくさま,こんばんは&コメントありがとうございます。

諏訪から小諸へ,和田峠を越えて歩くのは魅力的ですね。かつての虚子の逆ルートですか。でも日盛会のころは,暑くて大変なんだろうな…私は根性なしなので,春か秋しか歩く気がしない(笑)
by やぶ (2011-12-02 00:13) 

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