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二つのピアノトリオ(10/5) [音楽]

公演の前後半でピアノトリオのピアノが交代するという珍しいジャズライブ。

前半のオリビエ・アンスネスは、いかにも北欧らしい美しいリリシズムあふれる音を聞かせてくれるのだが、あいにくこういう系統の音をこの数年大量に消費してしまっていて、やや感受性が摩滅している分だけちょっと吸収しにくい。まあ早い話、喫茶店のBGMみたいに聞こえる瞬間もあったりして、ちょっと眠くなる(こちらの問題なのだけど)。むしろ盛り上がったのは、前半終了直前にドラムスのモーテン・ルンドが見せてくれた一人博多山笠みたいな猛烈で果てしないソロ(見てくれがオックスフォード数学科の学生みたいな感じなので、すごいアンマッチで面白い)。

後半のヘンリク・グンデになると、ジャズのスタンダードナンバーが多かったこともあって、ホールの空気がスウィング感をとりもどし、大いに盛り上がる。疲れた頭と身体には、やっぱりこちらのほうがありがたい。メロディーラインがんがん叩きながら豪快に前進していく感じは、もっと聴いていたかった。

アンコールではオリビエ・アンスネスもステージに出てきて二人が交代で数十小節ずつ引きまくる。しまいには後ろ向きに弾いたり股の間から弾いたり尻で弾いたり、もうやりたい放題。こういう曲芸をやって楽しませてくれるところもジャズメンのサービス精神なのかもしれない。

(2008.10.5 スイングホール)
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