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トアレグ族の歌と踊り(7/19) [音楽]

蔵前仁一さんの「ゴーゴー・アフリカ」(凱風社・1993)には、サハラ砂漠を北から南へ横切る話が書かれている。

アルジェリア南部のタマンラセットからトラックや乗用車(売るためや部品とりのために回送される車)に便乗して国境を越え、ニジェールのアルリットへ抜けるのだが、途中でスタックしたりしてけっこう緊迫感がある。その起点となるアルジェリア南部の中心都市タマンラセットからニジェール・マリにかけて住むのがトアレグ族で、その音楽をやるというのだから聴きに行かないわけにはいかない。

tuareg.JPG

舞台の袖で挨拶していたプロデューサーはフランス人の女性で、そのためかミュージシャンがどことなく「西洋人との接点でとらえたアフリカの音楽」になっている。たとえばエレキギターとかエレキマンドリン?とか石油函のドラムとかが、もともと使っていた民族楽器といっしょに出てきていっしょに演奏される。

これは決して悪いことではなくて、何百年来の楽器だけをガラスケースに入れたように珍重するよりも、この村では夜毎にこんな音楽が実際に鳴ってるんだという実感があっていい感じ。メロディーも、これは日本向けのサービスで演歌を演奏してくれているのか?と思ったほどのヨナ抜きの曲があったりして驚く。いくつかの街や村から連れてこられたミュージシャンがそれぞれに芸を披露してくれる形式なので、トゥッティで何か演奏してくれないのは残念だが、まあ致し方ない。
また、カラになった石油函(一斗函ではなく、戦争映画とかに出てくる西洋の平べったい石油函)をドラムがわりにするというのは、西インド諸島のスチールドラムを連想させる。

このルートは現在、ニジェール北部(とアルジェリア)の政情不安で近寄れなくなっているけれど、いつか時間と体力が許せば、ぜひ通ってみたいルートなのだが…

五日市街道をはさんでホールの向かい側にある公園では盆踊りをやっていて、その太鼓のリズムとライブのリズムが微妙に頭のなかでミックスされて不思議な感じ。ライブが終わって帰り際、さっきまで舞台にいたミュージシャンが盆踊りに参加しているのを発見!盆踊りのリズムって、かれら&彼女たちにはどう聞こえるのだろう。

(2008.7.19 武蔵野市民文化会館)
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